「サラ金の歴史」を読んだら下手なホラー映画より怖い

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お金、借りていますか?

我が家は車も住宅も持っていないので、借り入れは日々のクレジットカードくらいです。

1か所に定住するつもりは無いので、家を買う予定もないです。

もし買うとしても一括かな…とは思うものの、低金利だからローンを使ってもいいかもしれませんね。

投資に回した方がオトクでしょう。

そんな私ですが、大分駅のアミュプラザにある紀伊国屋書店で見つけた本「サラ金の歴史 消費者金融と日本社会」という本を見つけました。


以前のブログにも、書きましたが、私は住宅ローンを回収する仕事をしていたことがあり、過重債務の件は興味があります。

そして、タイトルもシンプルでいいですよね。

今回はその内容がとてもショッキングなのでご紹介します。

サラ金歴史の流れ

  1. 戦前期の「素人高利貸」
  2. 質屋と月賦
  3. 団地金融
  4. サラリーマン金融の誕生
  5. 利息制限法の規制が厳しくなっていく…
  6. SNSでの個人間貸借

どの時代も、お金を借りるという行為は、ヒリヒリが止まらない、人間の業のようなものを感じます。

破滅に向かうとしか考えられないのに、なぜ人は金を借りるのか…。

人間は根がポジティブなので、何とかなるって思ってしまうのかもしれません。つらい。

詳しい流れは、実際に本を読んでみてください。

戦慄します。

なんで自己破産しないの?という疑問について

この本で取り上げられている「借金取りに苦しみ、心中・自殺・失踪の3連コンボ」を見ていると、なんで自己破産をしないの?という疑問がわいてきます。

日本は、昔から破産法で認められていましたが、数十万円の予納金産法で認められていましたが、5万円~数十万円の予納金が必要です。

明日、生きていけないと考えている人達が、5万円の金額を出せないのはわかります。

また、1970年代くらいまではグレーゾーン金利が109.8%(うるう年でなければ109.5%)までありました。

(実際は現在もこの金利は使われているみたいです。個人間の貸し借りとか(-_-;))

109.8%…?本気か?

1年後に2倍以上になりますね。

こういった利息を返済しようとすると、一度返済が滞ると坂道どころか、バンジージャンプ並みに転げ落ちます(滑落します)。

ここまでくると、破産をすることも難しいわけです。

当時は「破産宣告は死の宣告」とまで言われていましたし。

生きていれば何とでもなろうに…と思う私は、現代を生きているからであり、甘いのかもしれません。

自己破産しない理由は破産への破滅的なイメージや、申し立て方法が不明な点にもあったのでしょう。

弁護士が頑張って出資法貸付金利限度を引き下げる!

1977年に若手弁護士15名からなる「サラ金問題研究会」が結成。

同年に「サラ金問題研究会」が主導して作った「サラ金被害者の会」が結成。

この辺りから債権者より債務者の力関係に変化が訪れます。

主に以下の2つです。

①自己破産か簡単にできる小冊子「誰でもできる破産」を発行

②貸金業規制法の上限利息を40.004%に引下げ

与党と業界の反対でなかなか厳しい状況でしたが、40%まで下げられて弁護士は勝利!と思ったとか。

今だとどこの消費者金融も年利20%以下で貸し付けているところが殆どなので、40%でも正気の沙汰じゃないと思いますけどね…。

恐ろしい借金エピソード5選

借金取りに追い回されている債務者や気でも狂ってんのか?という回収をしている債権者のエピソードをまとめてみました。

この本は、そういう本ではないのですが、ちょいちょい出てくる恐ろしエピソードに背筋が凍ります。

①借り込み

20世紀に入るころ(1900年頃)、貧民窟という場所がありました。

そこでめちゃめちゃ最下層にいる労働者が、無理やり金を持ってそうな(家が綺麗だとか身なりとか)人に無理やり金を借りる、ということをしていました。

みんな苦しいから、お前も苦しくなれって発想。怖すぎます。

②夫に内緒で借りる「団地金融」の取り立て

1950年くらいになると、郊外に団地が建てられ、そこに居住することが若者たちのステータスになります。

そこに目を付け、団地の人になら無担保で貸し出す「団地金融」なるものが登場。

もちろん、高金利です。

そんな中、貸出すのは主に妻、それも夫に無許可(夫が知らない)で借入する人に限定して貸し出していました。

「え?夫は知っておくべきなんじゃないの?」

と思いますが、夫に相談済みであれば「本当に困窮している可能性が高いから」とのこと。

なんじゃそら!

まあでもそうですよね、無担保で、商売で貸し付けているのですから、返済してもらえない可能性があるのであれば貸せません。

そのうえで返済を滞らせたらどうなるのか?

「××号館××室の××氏、右ハ信用貸シ付ケ金融ヲ利用セルモ返済ノ誠意ナキ不徳義ノ人物ナリ」

と「夫の名前」で団地のポストに張り紙するのだそうです。

ナニソレコワスギル。

当時は家計は主婦に全面的に任されていたので、夫にばれてはいけないとのプレッシャーで返済に必死になっていました。

この夫婦の関係は、現代でも存在していそうです。

正しい選択って難しい。

③サラ金を代表する企業「武富士」の創業者、武井保雄の若いころ

武井は1930年に埼玉県深谷市に生まれました。

1948年には地元の不良グループに入り、ヤクザと喧嘩して腹に銃撃を受けたり、腕に入れ墨を入れたり大暴れです。

本人は「若気の至り」と後悔していた、とありましたが、若気の至りで許されるものなのでしょうか?

若いころの過ちは反省すれば許されるわけではありません。

その後年下の女性と結婚し、妻の稼ぐ少ない金で賭博と覚せい剤にふけっていたそうです。

クズすぎて笑ってしまう。

その後、ヤミ米の取引に手を染めたり、小口金融を始めたり、強姦未遂で逮捕されたりしています。

なんということでしょう。

頑張って働いてますが、根っこはやはりクズ野郎です。

この後、あることが原因で、皆さんが想像するようなサラ金会社「武富士」へ変貌を遂げるのですが、そのあたりは本の中にもっと詳しい内容があるので、是非読んでみてください!

「武富士」で行われていた謎の文化も書かれています。

④感情を殺して行う督促と自己責任論

本書には、当時行われていた過酷な債権回収の方法が記載されている。

  • 払えない人にそれとなく自殺を誘導するようなことを言う
  • 現金の無い家に押し入り、食料や家財を取り立てる
  • 腕を折ると脅す
  • 妻に流産させると脅す

どう考えても犯罪です。

サラ金の会社と言っても従業員は普通の会社員の筈です。

こんなことを繰り返して、罪悪感にさいなまれたりしなかったのでしょうか。

当然罪悪感を抱える人はいましたが、やはりそういう人はこの場を去っていったようです。

そうしなかった人は顧客の自殺を「そんなこと」と片付け鈍感になり、顧客を見下して自己責任を問うことで職務を全うしていました。

⑤SNSを使った個人間金融

出資法の制限で、金利は20%以下に納められましたが、個人間の貸し借りの金利はいまだ109.5%です(なんで?)。

そんな中、個人間の貸し借りとして(実際はシステマチックに複数人がかかわっている)Twitter等のSNSを利用した貸し借りが横行しているようです。

回収の方法がまたまたえぐい。

  • 傷だらけ人の写真を見せられ、「返さなければこんな風になる」と脅される
  • 性行為の動画と引き換えに貸し借りし、返さなければ動画を流出させると脅す
  • 「借りパク」のハッシュタグをツイッターで付けて、証明書類とともに子供の写真を流出させる

人のやることじゃないですね…。

まとめ

この本を読むと、借金はするもんじゃないなーと単純な私は考えてしまうのですが、問題はそこではないでしょう。


借金とは、リスクを取って幸せになる手段のひとつですからね。

人が返せないくらいの金を借りてしまう本質は、見栄であったり、欲深さであったり、知識の無さであったり、貧困や病気等の問題が根深いのです。

私自身も欲深く、弱いので甘い蜜に誘われてすぐに転落してしまうでしょう。

そんな自信があるからこそ、ギャンブルには手を出さないし、借金もしないと決めています(クレジットカード等の利息無しは除く)。

お金に振り回されている人のおかげで経済が回っているという説もありますが、できれば多くの人にはお金から自由になって楽しく生活してほしい、と願っています。

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